wakeupandpresentの日記

いつもは映像作品を作ってます。ここでは西田学くんの大冒険を載せていきます。

「西田学人生初の京都へ行く」第39話「点呼の際うちの担任の先生はなぜ面白かったのか」

39話

 

2202

 

10時点呼時間だ。担任が各部屋を回り最終チェックを行う。

白川Tが例によって確認のため我々の部屋にもやってきた。

しかし班員確認をした際三上がいなかったので連れに帰ってくるといい

一旦部屋を出て行った。

ほどなくして先生が戻ってきた。

俺「どうしたんすか?」

白川T「え~っとぉ

俺「三上いました?」

白川T「三上いない。」

いなかったのか。あいつ大丈夫か、

青春野郎のあいつのことだから今夜はここじゃなく

違う部屋で寝るっていうこともありえるぞ!?

白川T「荷物はどうなってる?荷物の準備はできてるの?袋に詰めた?」

郵送する大きい荷物のことだ。

最後に大きなビニール袋を施すのだ。

ただ俺はその施し方がわからなかったので先生に質問することにした。

俺「これ上下どっちでもいいんすか?どっちが下で上?」

荷物を袋の中に入れるのか、かぶせるのか、そこのところが俺はわからなかった。

白川T「あの上から被せんの、」

俺「これをこう?あぁはい

白川T「うんうん。」

小野田くん「キャリーバックはどうするんですか?」

白川T「キャリーバックも同じ。」

 

白川T「明日は6時起床です。」

俺「早いっすね。」

白川T「うん、早いよ、」

白川T「で、6時半になったらぁ、下に荷物を持って行って、あのー荷物出しね、

荷物出しが終わってから朝食。」

俺「は~い。」

 

白川T「え~と健康状態はどうですか。大丈夫ですか。」

明らかに大丈夫じゃない人間が一人いたので班長の俺が報告。

俺「小杉くんのお腹が

小杉B「僕ちょっと今日腹痛かったです。」

白川T「あぁほんと晩飯どうした?」

小杉B「いや、普通に食べました。」

俺「いや、ちょっとあのおふをちょっといっぱい食べちゃったらしいです

白川T「おふ食べたあ、おふ食べ過ぎた?」

俺「汁を吸ったおふをいっぱい食べて

白川T「あぁ~結構お腹もたれるかもね

俺「そうなんですね。それが心配。」

白川T「あぁーでもずいぶんおふあったねぇ

全員ここで笑った。普通の教師ならこういった個人的なコメントをしないからだ。

当然できるだけ早く仕事を済ませたいと思ってる。でも白川Tは違うのだ。

自分の話を突然しだしたり、相手のフリに乗ってくれたりそういう普通の教師よりもパーソナルな部分が面白いのだ。白川T今回もいい感じです。

白川T「俺もなんかこう、嫌におふが入ってんなぁって」

俺「吸うんすよね汁を、」

白川T「そうそうそう!うん

白川T「俺こんなにいらねぇだろって思ったんだけども

一同は大爆笑。白川Tはそう言い残して帰って行った

 

2215

 

完全就寝の時刻を過ぎた。

三上は先生が帰った10分後ぐらいに帰ってきた。

その後俺は三上にさっきの会話を撮っていた動画を見せ三上を爆笑させた。

三上は覚えていたようだ、俺の録音機能つきの目覚まし時計を使い

白川Tの声を収録して目覚まし音にしようと言った。

俺はトイレへこもりカメラの音が出るスピーカーと目覚まし時計の音を拾うマイクを最新の注意を払いできるだけ音質良く収録した。

俺「できたぞ。」

耳をすませる三人。

ぴっ。

録音音声〈俺こんなにいらねぇだろって思ったんだけども

先ほどの感動がよみがえる。また全員は爆笑した。

これが明日の6時に再生される。起きるのが楽しみになった。

 

今日はいわずもがな修学旅行の最終夜である。明日の夜には俺は自分の部屋で寝ているだろう。だから最終日ということで俺は夜更かしをすることにした。

誘いを受けたのはもちろん水泳部二人から、まぁ部屋の外に出て自動販売機で飲み物を買いに行くレベルのことをしようとしているわけではない。あくまでこの部屋内でただわいわい寝ずに起きようと思っているのだ。先生に迷惑はかからない。

班長の面目も保たれる。

俺は学校行事の就寝時間を破りオールナイトすることを決心した。

 

22 30

 

メンバーは三上、小杉B、俺の三人。

小野田くんは寝てしまっていた。俺たちは仲間はずれとかそういう考えで小野田くんを起こさなかったわけではなく、

ただ寝ている人を起こすのが忍びなかったので起こさないことにした。

しかし三上は三人だけのオールナイト会が始まるやいなや他の部屋へ逃走。

おそらく就寝前他の部屋の生徒と段取りを決め会う約束をしていたのだろう。

はやくも小杉Bと二人になってしまった。

俺は一応念のためTEDが見れるかどうか聞いてみた。

小杉B「あぁ~なんかネットつながってないと見れないらしいんだよ、

iTunes Storeができないからごめんな。」

俺「いや、別に全然いいけど、」

だよな。見れたらお前から言ってくるもんな、まぁ仕方がない。

その後小杉Bは自身の布団の中で携帯ゲーム。俺はすることがなかったので暇つぶしにカメラを回し始めた。

あぁーこんななんでもない動画撮っちゃうから無駄に容量食うんだよなー、節約しないとな、明日もあるしな、

俺は一旦カメラの電源を落とした。しかし俺はふと父親から旅立つ前に言われたことを思い出した。

「学、カメラ結構取るでしょ?じゃぁもう一枚メモリ持って行きなよ」と。

俺は思い立ったように自分のバックの側面を開いた。完全に忘れていた。そこには

16GBメモリースティックが未開封で存在していた。このカメラでは大体1GBで最高画質の動画10分が撮れる。つまり16GBなので160分動画を回せる。

もともとカメラに入っていたメモリーの容量分も合わせると撮れる時間は三時間以上になった。そうか。全然惜しむ必要なんてなかったんだ。小杉Bが撮った変な動画も、間違えて撮っちゃった三秒くらいの動画も、手ブレがひどくて視聴者のことをまったく考えず撮った動画とかも、全部全部消す必要はなかったのだ。

俺は決心した。今から俺が寝るまで動画撮りっぱなしにする。

いままで節約でストレスが溜まっていた。だから京都旅行では実際雨が上がったあとにも躊躇してしまい動画はあまり撮らず写真で我慢していた。

そこにこの新品のメモリーの登場だ。運命のタイミングとしか言いようがない。

ただ忘れてただけだろとか言う奴はちんちんが取れてしまえ。

俺は思いっきり動画を撮りたくなったのだ。視聴者とかカメラマンの常識とかどうでもいい。ただ撮りたくてカメラを回した。

当時の自分がそんな決心をしたおかげでこの三日目の夜から就寝するまでの間はとてつもなく動画が撮られていた。したがってここから先はこの京都旅行始まって以来の忠実さ、本当のノンフィクションで描かれる。

お、三上も帰ってきた。ちょうどいい。さぁ始めるぜ。

ピッ

 

PS次回は特別編です。いつもより長い文章を送ります。