wakeupandpresentの日記

いつもは映像作品を作ってます。ここでは西田学くんの大冒険を載せていきます。

「西田学人生初の京都へ行く」第九話「食卓はなぜ戦場化したのか」

9話

まず始めに最初から入っていた野菜を食べる事にした。

五芒星形の底面の下にあらかじめ先生とかが話している時から

付いていた火のあたり続けた野菜はすでに湯気が立ち始めている。

野菜は白菜やにんじんがあったがなぜかどれも

全て丸められたり、切られたりと見た目がスマートになっていた。

全体的に表面積が小さくなり、ハシで掴みにくいぜ。

それでもなんとか白菜をとる事ができ無事ぐらぐらの熱湯から救出。

しかし感極まってハシが緩み下にあったポン酢へ高速落下。

「あっちぃえ!」一人目に必ず起きるお約束である。

でも野菜はめっちゃうまかった。

みんなもワイワイ取り出す。

 

10 minute later

 

俺「俺はもうパイオニアだからねぇ、今度は豆腐を食べるぞ。ぽんずで」

小杉B「俺はうずら卵食お、」

俺「いや絶対旨いもんこれ!ポン酢で食うと!俺家でやったもんこれ!」

小杉B「腐ってるな」

またすぐこういうことを言う

俺「腐ってるとか言うな…全然旨くなくなっちゃうぜ…」

普段の学校生活でも俺が自分の机上で弁当を食べる際は

小杉Bは散々を言う。

俺を落胆させることによって彼はある一種の快感を得るらしい。

(そのくせ俺のおかずをトイレ行ってるスキに

盗んでは旨い旨いって食ってるんだけどな…)

 

俺「じゃ、豆腐いただきます!」

小杉B「腐ってるそれ、」

俺「うん、冷たい!」

小杉B「腐ってるなそれ、」

俺「腐ってない」

温めが足りなかったようだ。

俺「もうちょっとだわ。もうちょっと。」

小杉B「豆腐腐ってる。」

俺「やっぱだいこん。だいこん行こう!だいこんはもう!

同じ白でもだいこんは裏切らない!

さっきからずっと浸かってるもん。芯まで浸かってるよ!」

小杉B「ちょっとそれう○○に浸かってる…」

この時点で一発殴りました。

俺「あ!うまい!」

とりあえず横から言ってくる小杉Bに

適当に呼応し、時に殴りながらしばらく野菜を食べる事に徹し、

新しい豆腐を鍋に入れることにした。西田学全監修の究極湯豆腐を作るためだ。

具材が乗っている屋形船みたいな容器の方へ目をやる。

豆腐一ミリも残ってなかった。

バカな!俺が始めの豆腐を屋形船からとったのがおよそ数分前だぞ!

数分であれだけあった豆腐達が忽然と姿を消した。

キーワードはこの四単語「豆腐達•数分•忽然•消失」

俺「あ」

次の瞬間この謎が解けた。でも解くんじゃなかった。

目の前の五芒星の上に大量の豆腐、

しかも鉄板状に豆腐達は乗っていた。てか、敷き詰められてた。

俺の中で何かがパリーンと割れた。

主犯は大西だった。あの鉄研だ。さすが大西。純粋に食事を楽しむ気持ちゼロ。

〈平和な食卓から俺はあばよするぜ〉的な感じで完全に遊びに走り始めた。

なんか「焼き豆腐だぁぁ!」とか良いながら鉄板状の豆腐をこねくり回してる。

俺の中でまた何か割れた。バリーン。

湯豆腐つくれねぇじゃん!

完全に大西によって全ての豆腐達が鉄板状にジャックされた。

てか皆はそれで良いの!?

大西は止まる事をしらない。He does not know to stop 。

今度は各自一人一人に配られていた小皿に入っているおしんこを鉄板に入れ始めた。

うん。何やってんだこいつ!

おしんこが!キュウリのおしんこが!鉄板の上でジュウジュウしちゃってるよ!

聞いた事無いよこんな状況!俺さっき旅館の亭主の話聞いてなかったけど

こんな食べ方は説明してないよ絶対!

何だよこの状況!キュウリから煙が出ちゃってますよ!

大西「上川次!」

上川「はい。」

ジュー

上川お前も何やってんだ!

上川も持っていた自分のおしんこを鉄板にぶちまける。

加担すんじゃねぇ!大西に!余計楽しくなっちゃうだろ!あのメガネが!

ほら見てみろ上川、大西を!あいつ「あっひゃっひゃ」とか悪魔の笑いしてっぞ!

とか心で叫んでたらまた新たな動きが、

俺「え、何やってんの?」

大西「いや、キュウリのおしんこの上に肉を寝かせてキュウリ味に…」

俺「何で肉をおしんこ風味にしちゃうの!?」

そして横では上川が肉の中におしんこを包みつまようじで指した「おしんこバーガー」をせっせと作成していた。

ついに上川は大西の元を離れ単独で犯行を犯し始めたのだ。親元から巣立つひな鳥のように。

俺にできる事は一つだった。遊ぶような具材を一刻も早く鍋内から消し去る事だ!

まずは丸くて「おしんこバーガー」の上下の土台に使われそうな安定感を持つ里芋から、

そして絶対悪用される肉も食らう。

俺「おっこいつも危ねぇ!」

豆腐をハシで掴む

その時だった

がしっ

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がしっ

小杉Bが鍋の真上にあり豆腐をゲットした俺の右腕を掴んだのだ

俺「何やってんだ!?お前!何やってんだお前!?バカ!バカ!バカ!…」

空中にある食材を下に落とす訳にもいかず俺の右手は抵抗もできず小杉Bの

食べ皿へ引き寄せられた。

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俺「やだやだやだやだ!」

小杉Bの腕力の前になす術も無い。そして豆腐は食われた。そして笑顔で彼は

小杉B「あっざぁーっす」

張っ倒すぞ。

一人、また一人迷走を始めてゆく。この流れは俺には止められないのか。

そして大西の笑いが長い間響き渡った果て、鉄板上での惨劇は終わりを迎えた…

悲劇しか生まなかったこの出来事。

もちろん形として残ったものは証拠隠滅も兼ねて班内全員で責任を取っていただく。

という訳で必然的に試食タイム。

まずはこいつから食していきましょう。

 

料理名•「おしんこ鉄板焼き」

状態•大西が乗せた事に満足しそのまま放置した為、

片方が信じられない程焦げている。

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班員それぞれがおしんこを各自のタイミングで食べる事になった。

俺と小杉Bは同時に食べる事にした。

小杉B「ねぇ、おしんこめっちゃ焦げてる…」

俺「んなのまだ良いよ。これ見ろお前」

小杉B「ハッハッwww!」

俺のはもはや野菜と識別できない程黒色が強い。

小杉B パクリ

小杉B「やべぇ!くっそ変な味なんだけど!?」

本当にヤバい味だったらしく、本気で不快な顔をしている。

俺「ご飯と食えば何だって旨くなるさ!」

俺 ご飯と一緒にパクリ

俺「あんま美味しくない…」 

うん、まずいよ、これ普通に。混じりけの無いまずさだ。

鉄板状の肉汁とおしんこが絡み合ってもうパラダイスなまずさだった。

先ほど「各自のタイミングで食べる」と書いたが

この殺人的おしんこを食べたことによって完全にそれは吹っ飛んだ。

2人が叫ぶ。

小杉B「ねぇ上川食べて!」

俺「落とし前付けろコレの!」

結局上川はそのときおしんこは食べなかったが、そのかわり自らがつくった

おしんこハンバーガー」を責任持って食べた。感想は無かった。

 

時間は経つが食材は減らない。

先程とはうって変わり班全員が一体となり食材を残さないよう全力で力を合わせた。

大西「後で呼ばれるかな俺ら、」

リク「俺知らねーよ!?お前一人だからな!?」

 

大西「ちょっとお肉乗せ過ぎじゃね?」

小杉B「新しくつくらなくていい!お肉!」

俺「じゃ、この二枚俺のね、え、ちょっと鍋の中いっぱいじゃん!

てか、笹原くんしいたけ好きじゃなかったの?食べなよしいたけ!」

笹原「食べる食べる」

俺「すごい場所とってるからしいたけ!しかも二つも入ってたから…

あ、っちょっと!アァー!そこ俺のお肉のフィールド!小杉〜!」

小杉B「へっへ」

俺「せめて許可とってよ俺に…」

小杉B「ほら二枚あげるからよ、」トントン(←ハシで肉を突く)

俺「トントンってやんないで!あと、」

小杉B トントントントントントントントントトトトトト!…

俺「わざとやんないで!生肉触ったハシで!」

上川「もぐもぐ…(ハンバーガーたべてる)」

 

 

その後ちょくちょく小杉Bからだいこんを盗まれた

(しかも何の細工もなく白昼堂々と俺の横から)

りしたが、結果夕食は途中の惨劇により多くの時間をロスしてしまったため、

野菜よりも肉が余るという不自然な結果で終わってしまった。

ちなみに残った大量のおしんこ

五芒星型の容器のそれぞれの頂点にあるスペースにできるだけ分からないように隠した。

5カ所にわけて隠蔽を計ったつもりだが

そもそも鉄板の上におしんこがあるという時点でアウトだった事はその時の俺らは一ミリも考えなかった。

 

先生「美味しかったですか?」

生徒一同「はい」

先生「もう時計を見て分かると思うんですけど、しおり上、お風呂に入ってる時間になってるクラスがね、あると思うんです。」

先生「という事で、お風呂に大至急はいりましょう、忘れ物をお風呂の浴槽にしていかないように、はい。じゃぁごちそうさまをしよう。」

「ごちそうさまでした」

デザートとしてバニラアイスが各生徒に配られたが、ぎりぎりまで鍋と戦った為

食べる時間がなかった。先生の話の後に食べた。

 

その後風呂に入る。

風呂から出て、小杉Bとお土産げ売り場を見に行き

俺は柿のお菓子を買った。

バスガイドさんが奈良県は柿が特産物で美容品にも使われる位だ

みたいな事を言っていたからだ。

部屋に戻る一行。

俺はのんびりテレビでも見ようかと思った。

しかしそのとき!

小杉B「うわぁぁああ〜!!!なんだよコレ!!」

小杉Bが悲鳴を上げたのだ。

 

PS 次回記念すべき10話!

けどブログ記事は今回で10

この気持ちどうすればいいの?