wakeupandpresentの日記

いつもは映像作品を作ってます。ここでは西田学くんの大冒険を載せていきます。

「西田学人生初の京都へ行く」第10話「小杉Bはなぜ叫んだのか」

10話

 

部屋に戻る一行。E組が風呂へ行くまではまだ時間がある。

俺はのんびりテレビでも見ようかと思った。

しかしそのとき!

小杉B「うわぁぁああ〜!!!なんだよコレ!!」

小杉Bが悲鳴を上げたのだ

 

急いで駆けつける。小杉Bに何があったんだ?襲われている確率が高い。

すぐさま彼を助けなければ!救わなければ!

俺「小杉!どうした?」

小杉B「虫が!虫がぁあぁあ!」

俺「え?虫?」

小杉Bが指差す方向は壁だった。

確かによく見るとカメムシのような形をしたいくつもの虫がいた。

 

俺「あ、虫だ…」

小杉B「何で部屋まで入ってくんだよマジでぇ〜!」

小杉Bは虫が大の苦手である。

ファッション重視で虫が苦手という女子力の塊のような男なのである。

銭湯用の着替えを準備していたらしく小杉Bのバックからは衣服が出ているままで、靴下や帽子などが散乱していた。

小杉にこの状況は辛すぎる。

俺は班員の中で虫が大丈夫なメンバーを集めた。

俺、小杉B、、リク、そして別の部屋からたまたまやってきていた島田くんだ。

我々は虫を処理する事を決意した。

 

AM 8:05

 

俺「この部屋には虫がいるらしい。」

小杉B「そうなんだよ。」

俺「………………

寝てる間彼らが巡回したら我々はひとたまりもない。」

小杉B「そうだよ。ひとたまりも無いよマジで。」

なぜ間の手を入れてくる小杉B。怯えの現れか。

俺「じゃぁ今四匹いるから、この4人で一匹一匹リレーしていこう。」

小杉B「嫌です」

即答される。え­ーだってちょうど良くない?

俺「俺一匹やるから!」

小杉B「アレ飛んだの見たから嫌です!オレもう」

俺「え、飛ばねーよ!」

小杉B「ブーンって言ったもの。」

 

結局俺が一番乗りに、

 

俺「よしっ。取ります。」

小杉B「うん取れよ。」

俺「取ったらマジどうすれば良い?お前に渡せば良い?どうすれば良い?」

リク「お前っww!」

小B「お前ぶっとばすぞ…」

冗談半分でからかったら本気の殺気を感じた。

俺「だってさぁ」

小杉B「ぶちぎれるよ俺」

俺「取ったら本当もぞもぞするじゃん!どうすりゃ良い?」

小杉B「あそこに逃がすのあそこ!窓があるから!」

俺「じゃ、開けといて」

小杉は窓を開けるのさえ怖がっていた、

何か外から虫がくるんじゃないかとか言って中々開けなかった。

 

ついにやる時が来た。

俺「もうやるぞ。さっさとやった方が良いんだこういうのは、」

小杉B「よし、ちょっと開けた。」

俺「お前ちょっとかよっ…」

もういいや。面倒なのでやります。

俺「虫さん…ごめんね!」

ティッシュで虫を潰さないようにそっと掴む。

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すぐさま窓へ移動。

無事外へ逃がせた。

小杉B「イェェーイ」

リク「イェェーイ」

感嘆の声を上げる外野。

 

俺「よし終わったー」

小杉B「次あの上にいるヤツ取れ。」

俺「疲れた」

小杉B「シネ」

島田くん「ふっww…」

俺「いや!だって無理でしょあれは?」

小杉が指した場所は天井に張り付いていた。とても届かない

届かない…?とても俺には…?

俺「あ、この中で一番背が高いの誰だ?」

小杉B「ふざけんな」

はい、小杉Bの顔が絶望的になりました。

小杉B「おい!ふざけんなあれは絶対ヤダ!」

俺「だってお前しかいない!…」

小杉B「分かったよ!やってやるよ!」

俺「よし。」

なんだか小杉Bは踏ん切りが突いたのか吹っ切れたようだ。

自ら自分で処理をする事を宣言した。

小杉B「俺も男だ」

俺「うん」

小杉Bはそう言い残すと戦場へ向かった…

彼の足取りは重い。てか、へっぴり腰だ。

顔も険しい。めっちゃ怖がってる。

距離が縮む、虫と小杉Bの距離間のこり1メートル

50センチ、40、30,20…

小杉B「うぅううえぃい!

ちょっとまってマジでやだ!マジでやだ!」

 

俺「ねぇ大丈夫だってば!早く決めちまえ!」

小杉B「やだやだやだ…ちょ…やだ…」

俺「先手を打てフィニッシュ!」

リク「フィニッシュ、フィニッシュ!」

俺「フィニッシュ小杉!」

小杉B「マジで気持ち悪い!」

俺「手を伸ばせ!手を伸ばせ!」

小杉B「てか何か大西とかめっちゃ触れそうじゃね、」

俺「分かった!一回こいつ落とそうぜ(天井から)」

小杉B「うん、なんか俺も届かない。」

俺「そうだな、違うの当てて落とそう、こいつで落とそう。」

プラスチック製の靴の番号札、でも小さすぎる。何か他には無いか。

島田くん「スリッパは?」

俺「あ、スリッパで落とそう。」

再び天井に張り付いたままの虫に近づく俺。

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俺「いぃ〜い行くよ?」

小杉B「お…おま、お前気をつけろよ?」

俺「いや、気をつけるよww」

何がそんなに怖いんだ小杉B。はたから見たら笑ってしまうくらいビビっている。

しかしその瞬間!

 

ブーン←虫の飛ぶ音

 

小杉B「うわ!bvgcvktんsv・いmjはいあ!!!」

小杉Bが追い払う仕草をしながら絶叫している。大げさだろ。

問題は虫がどこへ行ったかだ。

「マジでふざけんな…」とか横でぶつぶつ言ってる小杉Bをよそに

俺は必死に目を凝らしどこへ虫が行ったのか捜索する。

あ、あった、天井の電球の近くに移動していた。

天井から突き出ている訳ではないもののあそこにむけてスリッパを投げるのは電球に当たり危険だ、どうしよう…

 

そのとき。

 

ピンポンピンポンピンポンピンポン!

部屋のチャイムだ。俺はまた誰かのピンポンダッシュだろと思った。

この旅館の宿泊部屋にはそれぞれチャイムがつけられている。

しかもこのチャイムは今時のインターホンなどの電子製ではなく

昔ながらの押した瞬間音がなる造りだった。

その為相手にばれずにどれだけ多く音を鳴らせるかというピンポンダッシュ

さっそく流行っていたのだ。

俺は無視をしてどうしようかと考えていた。そしたらドアが開いたのだ。

ピンポンダッシュじゃなかったのだ。とすると誰だ?

この部屋に入っても問題が無く、且つこんなおふざけをする人間は?

ガチャ、出てきたのは大西だった。先ほど話題になった人物だ。

なるほど彼なら虫は大丈夫そうだ。

むしろ逆にまたさっきみたいに興奮してしまうかもしれない。

小杉B「お、来た、来た、来たぞ!」

俺「あ、大西くん、」

大西「なに?」

俺「虫って触れる?」

大西「何で?」

俺「例えばこれとか」

そういってとりあえず残り三匹いる虫の内、一匹がいる場所を指す。

大西「おぉほほほほほほほ!」

案の定。興奮の歓声を大西はあげた。

ビビりすぎるのも変だが、逆に興奮するのはもっとおかしい。

俺「あぁ、触れそうだな。」

大西「え!少々お待ちください!」

そういって大西はトイレへ駆け込んでいった。興奮からのすごい行動力だ。

これなら我々が立たされている未曾有の危機を救ってくれる。

もしかしたら彼はピンポンダッシュをしただけの救世主なのかもしれない。

 

PS 旅行に行けない今。旅行記が少しでも役に立てばいいな。